円覚寺山門、立派なものだ。鎌倉は外人が多い、観光客とも見えない普段着の人がカメラも持たずに静かに佇んでいたり、アクセサリーを着けない女性も多い、禅に関心があるのかしら。
庫裡にクロネコのメール便のバイクが着いて、ヘルメットのお兄さんが駆け足で配達しているのが、なんだか面白い。円覚寺は全体の雰囲気が柔らかく、声をひそめたくなるような緊張感がないところがいい。
ついでに東慶寺を覗いてみたが、サンシュユが地味な花をつけているだけ。いつも300円を節約して通り過ぎる宝蔵へ入ってみた。小さいけれどそれなりに面白い。鎌倉時代から明治まで続いた格式の高い尼寺だったこのお寺、なにより女性が門内に駆け込めば女性の側から離縁できる寺として有名なお寺だ。
展示物として一番多いのがその縁切り状。離縁状之事。此度おぎん一圓我等以勝手離別致候、則何方縁談仍如件。嘉永二年遠藤村作右衛門。と書いてあるそうだ。これは示談で離縁が成立した例だが、お寺が家庭裁判所として裁定をくだしている文書もあって面白い。(フラッシュなしでこっそり写した)
「松ヶ岡(東慶寺のこと)江戸の内から聞て行き」
「六郷の一番船に追手乗り」
「九里あるよ急がっしゃいと渡守」
江戸時代のこんな川柳を読んだら、必死で婚家から逃れる女性が急に身近に思えた。
この後寄った明月院のロウバイはもう終わりかけていたが、他の花はまだ、であった。